博士をとって、ラーメン屋。

月曜日に情報通信研究機構NICT)のユニバーサルコミュニケーション研究所の所長をされている木俵豊さんの講演があった*1。話自体はNICTでやっていることの紹介が主で、びっくりするような話はそんなになかった、というと失礼なのだが、木俵さんはとても面白い方だった。最後の方に、博士後期課程に進学する人に対して、というプレゼンがあった。そこで木俵さんが「博士号を取っても研究者としてはスタートだし、そもそも研究者として以外の路線もある」という文脈のなかで「博士号をとってラーメン屋、なんかいいんじゃないんですかね」ということを仰っていた。

単なる冗談と言えばそうなのだが、このセリフには結構ヒントが入っていると思っていて、要するに一見関係なさそうなものでも関係づけると面白い結果が生まれる、というセレンディピティみたいな話なのではないかなあと。別にぼくがラーメン屋になりたいとかそういうことではないが、博士を取ってもおそらくそのまま研究者にはならないorなれないような気がする身としては、面白い話だった。

ちなみに、「博士 ラーメン屋」で検索してみたが、親戚がみんな博士号を持っているけど俺は長年ラーメン屋、というすごいお店と、外食産業の研究で博士号を取った人のラーメンの話とが上位にランクしていた。一見関係なさそうなものでも、全く関係がないということはない。

*1:NAIST情報科学研究科では月に2,3回定期的にこういった講演会があり、半期に5回出る必要がある