農業の2つの方向性

先日やっていたNHKのクローズアップ現代という番組で、スマートアグリというのが紹介されていた。*1まあなんというか、最近よく言われる農業の大規模化、IT化みたいなものの最新形態で、いろいろな情報をセンサーで管理して、そのデータは蓄積されてビッグデータとなり、過去の傾向から適切な注水や追肥をすることで、収量を何倍にもする、ということらしい。

これはこれで農業のひとつの方向性だと思う。事例として紹介されていたのはオランダだった。オランダは平坦でまとまった土地が多いという傾向にあるだろうから、日本にそのまま適用するのは少し難しいにしても、北海道はじめ多くの地域で変形されながら採用されるだろう。

ただ、それだけでうまくいくともにわかに信じがたい、という実感もあるのは確かである。休耕中の田畑というのは大半が小さく分かれたもので、持ち主は持ち主でそんな簡単に手放すものでもない。それに、そういう土地をかき集めて同じようなスマートアグリをするというのは、ちょっと採算的に厳しそうに思う。

ここで、うちが今やっているような家庭菜園的な方向性をうまくクロスできないかと妄想している。家庭菜園レベル、つまり週に1、2回しか手をかけられない*2レベルで、収量を2倍ぐらいにする方策、みたいなものだ。これなら人件費のことを考えなくてよいので、多少小さくてもOK,というか機械もないので小さくないと逆に厳しい。例えばちょこっとした家庭菜園向けのセンサーとか、既にありそうではあるが、そういったものをいろいろ工夫して積み重ねていくイメージ。

ただこれは経済活動とはあまり縁がないかもしれない。家で野菜がとれる分、ほかのものにお金を使える、というふうに発想できればいいのだが。

*1:いまWEBサイトをみて初めて知ったが、クローズアップ現代は放送がテキストで参照できるのね、これ便利

*2:もちろん、もっと頑張っている人もたくさんいますが・・・