情報の中で生きている

ここ3日ぐらい、ぼくたちは本当に情報のなかで生きているということを実感している。
ここでいう「情報」とは、自分の直観とか直覚?とか実体験ではなく、ほかからの伝聞で映像や文字などの媒体によって伝えられるものをふんわりと総称して「情報」と言っている。

そして、実体験というものはただ実体験なので真偽というものはない。いわば常に真である。自分にとっては。
しかし、他人の実体験が情報として伝えられたもの、というのは真偽が定かではない。ウソかもしれない。ここが、実体験と情報の大きな違いである。

日本人はよく情報は真であると鵜呑みにしがちである、などと言われるけれども、それはこの「実体験」と「実体験が情報として伝えられたもの」との決定的な差を明確に意識していない、ということなのではないかと思う。これは問題を言い換えただけで、原因の説明ではないのだが。

そしてまた、ぼくはいちおう情報科学というものを研究している身ではあるのだが、できることであれば情報の中に浮いていきるよりは、自分の実体験や直観・直覚のようなものに重きをおいて生きたいと思う3月の初日である。