花ひらく少女歌劇の世界

http://www.ndl.go.jp/jp/event/exhibitions/1199016_1376.html
最終日にこれにいってきた。国会図書館関西館はおとなりの京都府精華町にあって、道が空いていれば車で10分ほどのところ。以前学校主催のけいはんな学研都市ツアーで行って以来だったが、今回はちゃんと3年有効のカードを作成した。

展示自体は閲覧室の通路を1つザーッと利用して本などを展示しているだけの小さなものだったが、国会図書館ゆえにその書物(特に戦前)は豊富で、他ではなかなか見られないものがたくさんあった。宝塚少女歌劇第1回公演「ドンブラコ」の歌詞とか(音声が残っていたらすごいんだけどそれはなかった)。

思ったことを雑多に。

  • 宝塚歌劇と、たとえば赤玉少女歌劇はちょっと異なる。後者はあくまでキャバレーの前身ととらえるべきで、さらにはキャバクラにつながる系譜のもの。それをいっしょくたに「少女歌劇」というのはヅカファンからは顰蹙ものではなかろうか*1
  • 春日野八千代大先生は本当に男前だったことをいくつかの写真資料にて確認
  • 音声資料からは、やはり昔の日本人の声の出し方は現代西洋音楽とはちょっと違うんだろうなあ、と思った。これは以前どこかで大学生の頃に聞いた話。
  • いろんな歌劇団が日本中にある、という歴史は、AKBやら地元アイドルグループやらの現代にも通じるものがある。そこの比較文化研究は面白そうなのだが、現代の歌劇という意味では南青山少女歌劇団しか触れられていなかったのが残念。ものすごく久しぶりに南青山少女歌劇団のことを思い出した。
  • この本は面白かった。宝塚の逆転裁判の話なんかもあった。ちゃんと読みたい。
    宝塚という装置

    宝塚という装置

  • 松竹歌劇の水の江滝子(ターキー)、これもすごかった。
  • 『銀ちゃんの恋』初演の風花舞はすごかったらしい。これは観てみたい。
  • 競輪場ができる前の鶴見花月園の話は興味深かった。今やその競輪場すら廃止されてしまった、時代の流れ。

*1:とは言っても同じく歌劇をしている少女であったという事実には違いないので、展示としてはそれでよいのだと思う