選挙について何となく気になっていたこと

投票日が近づいてきたが、いままで選挙について、候補者選びについて何となくしっくりこなかったことの理由が少しわかったので、書いておく。

例えばヤホーを見ると
http://senkyo.yahoo.co.jp/
というのがあって、自分の意見を選択したら、近い候補者や政党が出てくる。少なくとも去年の衆議院選挙のときには、この仕組みはあった。ここで紹介もしたと思う。ぼくも今やってみた。そんで、よく知らん比例区の候補者が比較的政策が一致するということで紹介されたのだが、投票する気はまったく起きなかった。ここが問題。

なぜ投票する気が起きなかったのか、少し考えてみた。

例えば、消費税増税に賛成か反対か?!なんていきなり聞かれても、よくわからない。一応普段はぼくは「まあ増税せなしゃあないかなー」ぐらいの気持ちでいるので、強いて1つ選ぶなら「やや賛成」になるのだが、その「やや賛成」と、具体的に増税したらどうなるかをいろいろシミュレーションして議論して深めた結果の「やや賛成」とは、だいぶ違う。結果は同じだが、プロセスが違うし、その主張の重さが違う。

単に「政策が一致する」だけで選ばれた候補者にピンとこないのは、このそれぞれの政策(例えば9条とか、TPP加盟とか)の結論に、どのような経緯でこの人がたどりついたか、というのが全くわからないからではないかと思う。そういうのを十把一からげに、その人間というオブジェクトのプロパティ・属性として「憲法9条改正に賛成」とか「TPPに賛成」と言われても、何ら心揺るがされることはない。

もちろん、各候補者の意見が整理されてインターネット上で参照できるようになったことは大変めでたいのだが、それと同時に「これでは足りない」と思うし、この方向性で「投票へ行こうぜ!」という動機を高めていった先に何があるのかよくわからない。

いつも言ってることだが、上のようなプロセスの違いや主張の重さがあるからといって、「全有権者がしっかり勉強して自分の納得いくレベル、人に主張できるレベルまで各政策を理解しろ」ということにはならない。そうはしなくてよいから、間接民主制なのだと思っている。だから、政策を10個ほどピャーッと選んでたまたま似ている人いたね、はい入れてみたらどう?と言われても、ちょっと入れたくない。そんな偶然の一致を票にしたくない*1。むしろあまのじゃくなぼくは断固として入れたくなくなる。

これはぼく自身のいまの立ち位置だが、別にいまTPPに賛成でも、あとで反対に転じてくれてもよい。TPPに限らず、消費税でも何でもそうだと思う。そこにきちんとした納得のいく理由を説明してくれる政治家であれば、意見は変わってよい。ぼくは特定の既得権益を持つ人ではないので、こだわりはない。ただ、理由をきいてきちんと納得がいくかどうか、そこが問題であると思う。

で、そういった資質は、少なくとも特定の政策に対してどういうポジションをとるか、では、よくわからない。当たり前で、だから就職でもなんでも筆記試験じゃなくて面接をするのである。原稿なしで喋るか、準備なしで書くかすれば、その人のポテンシャルというかパフォーマンスというか、それは大体わかる。もちろんそれだけが政治ではない、というのもわかるが、政党というものの中における駆け引きの力のような総合的な人間力?も、ベースとしては人間のポテンシャルだと思う。

まあ、今回の選挙からは、そういう意味ではyoutubeなんかで動画も参照できるようになったし、前回の衆院選と比べれば、候補者の人間力みたいなものを測定しやすくなったのではないかと思う。でも、この力がコンピュータによって自動解析できるようになるにはまだまだ時間がかかると思われるので、丹念に見ていくしかない。そして、そういう意味では参議院比例区は候補者が多すぎる。しゃあないからランダムサンプリングしてよさげな人を選ぶとか、選挙区では苦戦しそうだがこっちでは、みたいな観点で党を選ぶとか、そういうことをすると思うが、なかなか大変な作業である。この「候補者選びの大変さ」について人々はどう考えているのか、相変わらず気になる。

*1:ただ、お見合いサイトなんかで属性が一致する人に興味を抱いて、そこから連絡とったり恋が始まったりする、というのはわかる。その行為にはきちんとしたプロセスがあるから、だと思う