凡人起業

凡人起業―「カリスマ経営者」は見習うな! (新潮新書)

凡人起業―「カリスマ経営者」は見習うな! (新潮新書)

図書館で、大前研一ベンチャーなんたらという本のヨコにこれがあり、2つみて悩んでこっちを読んだ。結果、面白かった。大前研一もこんど読んでみる*1


しかし、面白いのだが、内容としては作者の経験に基づく単なる昔語りであり、面白さの大半はその語り口による。土屋賢二的な笑いがちりばめられており、ボケているが誰もつっこまない、みたいな感じといえば雰囲気を感じる人もいるだろうか。

内容はamazon見ても賛否両論あるのだが、この人が言う「社長、特に中小企業の社長さんといった人々はスマートではないがどこか図太く(いい意味で鈍感)、いわゆる優秀なサラリーマンの特性とは違う」というのは、ぼく自身の数少ない経験から考えても納得のいく理論であった。そして、理論とかスマートさとかではなく、とにかくモノを売ってもらう、買ってもらうという世界ではそういうトリガが重要なのだというのもうなずける。

あと、決算書というのは結果を反映したもので、そこをいくら綿密に読み込んでも「これから何が売れるか」という情報は入ってない、というのもなるほどという感じであった。そりゃそうっちゃそうなのだが、そういう原則は大事。確かに前職でも会計的な話と今後の戦略という話は分割されていたなあ、と思いだした。

ぼく自身はそういう「なりふり構わずつっこむ」タイプではないので、少なくともそういうタイプではないということを認識して今後にあたる。

*1:なんだかなー、という気持ちもあるのだが、食わず嫌いはいかん