選挙に行かない理由

夕方のニュースで、選挙へ行こう的な啓発運動の一環でデジタルサイネージを出しているという話があったのだが、これは果たしてどれぐらい効果があるものなのだろうかと疑ってしまう。

そもそも選挙に行かない人の大半が「実は選挙があることを知らなかった!」というのであれば、ああいう広告は効果的だと思うけれども、そうではないでしょう。みんな知ってるけどメンドいとかそういう理由で行かないのなら、別に存在を告知することには大した意味はない。

果たして「選挙に行かない人はなぜ行かないのか」というのをきちんとアンケート調査とかしたものはあるのだろうか?ちょこっとググってみたら

あたりが出てきた。特にNAVERのやつはいろいろな意見がまとまっている。

ただ、若者が選挙に行かないという話も、少なくとも20年は言われていると(ぼく自身の記憶では)思っていて、当時の20歳が40歳になっていることを考えれば「みんな歳をとれば選挙に行くようになる」という可能性もあるのかもしれない。このへんは
http://www.soumu.go.jp/main_content/000153570.pdf
なんかをきちんと読めば多少のことはわかりそう。たとえば衆議院の選挙でも近年は60%割れをしたりしているが、昔一番高かったときでも80%は行かないことを考えると、それ以上というのはちょっと厳しい気がする。あるいは、ほかの国と比べたりするとよいのかもしれない。

ごくごく問題を単純化して考えると、選挙に行くようにすればいいのだとすれば、選挙に行くことにメリットを与えるか、選挙に行かないことにデメリットを与えればよい。これがひとつ。たとえば行ったら1000円もらえる、とか。あるいは行かない人に追徴課税みたいなのがあるとか*1

また、誰に入れていいかわからないから行かない、という人が一定数いるのなら、誰に入れていいかわかりやすいような選挙の仕組みを考えないといけない。最近の公約マッチングなんかはその動きだと思うが、今回の選挙はどう出るか。個人的には、「お前に任せた!」といって誰かに投票権を渡せるようにして、その人がまとめてX票投じる、みたいなある種のアメリカ大統領選挙方式にすれば80%ぐらいは行くのではなかろうかと思う。

と思って大統領選挙の投票率を調べたら、50%そこそこなのね。なんか昔にも見たことのあるデータだが、これに比べれば日本の衆議院選挙の投票率は高い。もちろんほかにも比較対象はあるしこれで安心してはいオシマイではないが・・・

なんかうまくまとまらんけど、要するに勉強したくない人に「勉強しろ!」と言うのはあんまり意味ないでしょ、選挙も同じではないですか、ということです。勉強したくなるような仕組みづくりを考えないと。

*1:ぼくはこうしてまで投票率を上げる必要があるとは今のところ思えない