小牧太の意地を見た秋華賞

きのう珍しく15時頃に家にいたのでテレビで競馬を観た。秋華賞。今年三冠がかかっているということを昨日まで知らなかったぐらい最近は競馬から遠ざかっているのだが、秋華賞はぼくが競馬を始めた1996年に始まったレースで、ぼくの競馬の歴史は秋華賞の歴史と同じであり、思い出深いレースのひとつである。今年で17回目になるというのだから、はやいものだ。

レースは二冠馬ジェンティルドンナがどこでどう動くかというのが中心で、それに続くのが桜花賞オークスともに2着のヴィルシーナ。で、前半の1000Mが62秒というかなりスローなペースに。ここで場内騒然となったのが、ほぼ最後方から一気に先頭までまくりあげた15番人気、小牧太のチェリーメデューサ。スローになったとみるや否やの動き、このあたりさすが園田でトップジョッキーだっただけのことはある。そのまま後続を突き放した結果、4コーナー回ったところでもまだ5馬身程度の差があり、本当に後ろは届くのかどうか?!と何万人もの人がかたずをのんで見守ったに違いない。最終的にはジェンティルドンナヴィルシーナが差し、二頭の叩き合いになったのだが、このチェリーメデューサの動きがレースを非常に面白いものにさせた。これがなかったら盛り上がりも半分ぐらいだったと思う。

あれは同じ園田出身として、ジェンティルドンナの鞍上岩田には負けん、という、小牧の意地だったのではないか。結果として負けはしたが、ああいうレースを作る小牧をぼくは見直した。そして、三冠馬ジェンティルドンナにも三冠とも2着というヴィルシーナにも乾杯。ひとつの物語が終わって、またここから新たな戦いが始まる。

たまには競馬も悪くないと思った日曜日だった。

映像 http://www.jra.go.jp/JRADB/asx/2012/08/201204080511h.asx
成績 http://www.jra.go.jp/datafile/seiseki/g1/shuka/result/shuka2012.html